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[東京 24日 ロイター] 日銀の白川方明総裁が金融緩和の効果を測るのは「量でなく金利」だと発信し始めた。
日銀は基金による国債などの資産買入を導入した2010年当初から、基金の「量」が目的ではなく、資産の買い入れで結果的に金利や各種プレミアムを引き下げるのが主眼と説明しており、日銀の姿勢に変化はない。しかし市場や政府・与野党関係者の間では量の拡大による緩和効果を期待する声が多く、総裁の発信意図が注目されている。 白川総裁は24日午後の衆院社会保障・税一体改革特別委員会で「実質ゼロ金利政策と金融資産の買い入れなどで強力に金融緩和を推進していく」との方針を改めて強調。その上で、ゼロ金利下では日銀が大量に資金を供給しても、資金はそのまま当座預金に預けられる「のれんに腕押し」の状況になっているため、「量では金融緩和の度合いは測れない」と指摘した。総裁は23日の金融政策決定会合後の会見でも、同じ内容の発言を行っている。 また総裁は24日の衆院特別委員会で、2001年3月から06年3月まで実施した量的緩和政策の経験を踏まえ、「マネタリーベースが増えている時に円高になり、量的緩和解除後にむしろ円安になっている」と指摘、量と為替に明確な相関を見出せないとの認識も示している。 量的緩和政策について白川総裁は京大教授時代に執筆した著書「現代の金融政策」で、「景気・物価に対する刺激という点で中心的な効果は時間軸効果であり、量の拡大はほとんど効果を発揮しなかった」としている。2010年10月に開始した基金による資産買入を軸とした「包括緩和政策」も、量でなく金利および社債などリスク性資産のプレミアム圧縮に働きかけることを主眼とすることで導入が決まった経緯がある。 一方、市場や政府・与野党関係者の間では基金の量を緩和効果の目安とみてきたのも事実。これに対し、政府の為替介入と平仄を合わせて追加緩和を実施した昨年8月4日の決定会合では「十分な緩和を行うという日銀の政策姿勢を明確に示す観点から、インパクトのある金額とすることが適当との見解で一致した」(議事要旨)との記述があり、量を示すことが必要という認識が政策委員の間でも共有されていた。 ここに来て総裁があらためて「量より金利」と強調し始めたのは、1)4月27日の追加緩和以降の長期金利の大幅な低下、2)国債買い入れでの札割れ発生、などで金融緩和の手詰まり感が出ていることが背景と考えることもできる。 また2月、4月と相次いだ追加緩和で年間での国債買い入れ額が43兆円と2012年度の新規国債発行額44.2兆円に匹敵する水準となっており、「量」を求めて基金の額を増やしていくことが、財政ファイナンス(財政支援)とみなされるリスクを今まで以上に警戒しはじめた可能性もある。 (ロイターニュース 竹本能文:編集 石田仁志) 2012年 05月 24日 19:56 JST
日銀が23日、追加の金融緩和策を見送ったのを受け、外国為替市場では円相場が急伸し、日経平均株価は約4カ月ぶりの安値を付けた。欧州危機の長期化を背景に投資家の弱気姿勢が強まる中、市場の一部で根強かった追加緩和への期待がはげ落ちた。日銀による6~7月の追加緩和観測が早くも浮上するなど、「催促相場」の様相も強まってきた。
23日の東京外国為替市場。午前11時半すぎに日銀による追加緩和見送りが伝わると、海外投機筋などが円を買い戻す動きが広がり、1ドル=79円台半ばまで上昇した。 ■終値8600円割れ 同じく日経平均は前日比14円安で始まったが、緩和見送りを受けて主力株への売りが広がり、下げ幅は拡大。日経平均の終値は前日比172円69銭(1.98%)安の8556円60銭と約4カ月ぶりの安値だった。 東証1部の株式時価総額(東証算出ベース、政府保有株を除く)は約5カ月ぶりに250兆円を下回り、日本経済新聞社が算出する政府保有株を含む時価総額も、253兆円と前日から3兆円強目減りした。 事前の大方の予想は「現状維持」だったにもかかわらず、市場は円高・株安で反応した。「日銀が2月のようなサプライズ緩和を打ち出すとの期待」(ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミスト)が海外勢などに根強く、失望を招いた面もある。 だが、より根本的なのは投資家の姿勢の変化。欧州危機の長期化で投資家は弱気に傾いており、「良い材料と悪い材料が両方出ても市場は悪材料に強く反応しやすくなっている」(大手証券)。 この日、財務省が発表した4月の貿易収支の赤字幅は同月として過去最大規模だった。通常なら円売り材料になるはずなのに「ほとんど材料視されず」(市場関係者)、むしろ円買いの勢いが勝った。株式市場でも伊フィアットとの提携が伝わったマツダ株も円高・ユーロ安の悪影響の方に投資家の目が向き、終値は1円高にとどまった。 円高と株安が連動しやすくなっている面も無視できない。日経平均とドル円相場がどの程度、連動したかを示す「相関係数」は日銀が追加緩和を実施した2月中旬から上昇、直近では0.86と完全な連動を示す1に近づいている。日銀の政策決定を受けた円相場の動きが株式相場を左右する構図が鮮明だ。それだけに株式市場などは追加緩和への期待を強めている。 ■催促相場の様相 世界的にみても市場が金融当局に追加緩和などを促す「催促相場」の色彩は濃い。フランスなどが欧州中央銀行(ECB)に資金供給の拡充などを求め、中国でも金融緩和への期待は高まっている。 この日の欧州株式市場ではドイツ、フランス株などが下落し、海外市場で1ユーロ=99円台を付けるなど市場の混迷は深まっている。23日の欧州連合(EU)の非公式首脳会議で危機対応の拡充策の議論が出てくるか。市場は注視している。 2012/5/24 2:03
5月23日(ブルームバーグ):民主党の馬淵澄夫元国土交通相が23日の衆院社会保障・税一体改革特別委員会で、消費増税法案の成立とセットで日本銀行への政府関与を強めるための日銀法改正を要求し、野田佳彦首相がこれに否定的な見解を示す一幕があった。
馬淵氏は「日銀がデフレ脱却に向けて行動できるような取り組みが必要だ。一体改革成立と同時に日銀法の改正が求められる」とただした。首相は「中長期的な物価安定のめどというものを自ら日銀が作られたわけだから、それを実現するための努力を期待したい。まだ日銀法改正うんぬんという段階ではない」と述べた。 これに対して馬淵氏は「どういう段階になれば日銀法改正を真剣に考えるべきか」と重ねて質問。首相は「果断に今の経済の現状を見ながら、金融政策を適切、適時に行うかどうかということをずっと見ていくことが大事だ。そのためのコミュニケーションを図っていきたい」と述べるにとどめた。 ただ首相は、日銀法改正論に関して、「日銀の独立性等々、論点がたくさんある。従って、1つは懸命に取り組んでいるかどうかを見ることと、そういう多様な論点をしっかり議論することが大事だ」とも付け加えた。 日銀法改正論は民主党の一部や野党の自民党内などで浮上。自民党の西村康稔財務金融部会長は今国会への提出を目指す日銀法改正案について、消費税増税法案とセットで議論するよう主張している。 更新日時: 2012/05/23 13:37 JST
5月21日(ブルームバーグ):日本銀行が22、23日開く金融政策決定会合は、前回会合で追加緩和に踏み切ったばかりということもあり、現状維持が予想されている。もっとも、欧州債務問題の深刻化により円高・株安が進行しているため、金融市場が一段と混乱して景気の下振れリスクが高まれば、追加緩和もあり得るとみられている。
ブルームバーグ・ニュースが有力日銀ウオッチャー14人を対象にした調査では、全員が政策の据え置きを予想した。日銀は前回4月27日の会合で、資産買い入れ等基金における長期国債買い入れを10兆円増額する追加緩和を実施した。それから3週間余りしか経っていないことから、ひとまず今回は現状維持が決定されるとみられている。 しかし、野村証券の松沢中チーフストラテジストはリスクシナリオとして「為替相場が1ドル=76円を試すような展開になった場合、財務省の為替介入とともに追加緩和が行われる」とみる。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の石井純チーフ債券ストラテジストも「追加緩和の可能性は現時点で20%」としながらも、「今後、円高、株安が一段と進行すれば、その可能性は上昇する」という。 1-3月の実質国内総生産(GDP)は堅調な個人消費と復興需要の本格化を受けて、前期比年率4.1%増と大幅なプラス成長となった。日銀の前田栄治調査統計局長は14日のブルームバーグとのインタビューで「昨秋ころから外需が鈍化し、公共投資もまだ増加してなかった割には、国内の民間需要は思いのほか堅調に推移してきた。国内民需には自律的な要素があるように感じている」と述べた。 下振れリスクは高まった しかし、シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは「前回会合以降の経済・金融動向としては、ギリシャ情勢に絡んだ国際金融市場の緊張の高まりと中国景気の一段の減速の2点が重要だ」と指摘。これらは「日本の輸出の回復力を当面抑制するとみられ、輸出が持続的な増加に転じるのは7-9月期以降となるだろう」という。 震災関連の復興需要と個人消費の堅調さが下支え要因となり、「国内景気は当面、年率1.5-2%程度の成長ペースを維持する」と村嶋氏は予想するが、「復興需要の効果がピークアウトし、エコカー補助金の予算払底が見込まれる年度下期に輸出が横ばい圏にとどまれば、景気は足踏み局面を迎える可能性もある」と指摘。「前回会合以降、景気の下振れリスクが高まったと評価される」という。 東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは「大型連休が明けてギリシャショックや米経済指標の鈍化懸念が台頭し、リスクシナリオ顕在化の確率が高まりつつあるため、日銀としては息がつけない状況が続きそうだ」と指摘する。18日の円相場は1ドル=79円台前半と3カ月ぶりの水準に上昇。日経平均株価の終値は前日比265円28銭安の8611円31銭に下落した。 緩和見送りでも市場の反応は限定か SMBC日興証券の岩下真理債券ストラテジストは「欧州ではギリシャの政局混迷で、同国のデフォルト(債務不履行)懸念、およびユーロ圏離脱の可能性も視野に入ってきた」と指摘する。野村証券の松沢氏は「実際にこのシナリオになれば、昨夏どころか、リーマンショックをも超えるショックになるだろう」とみる。 ただ、日銀が今会合で追加緩和を見送った場合の市場の反応について、村嶋氏は「追加緩和に対する期待は高くないため、金融市場の反応は限定的なものにとどまるだろう」とみる。信州大学の真壁昭夫経済学部教授も「金融市場でも今回の追加緩和はないとの見方が多いと考えられ、市場への影響はほとんどないだろう」という。 日銀が16日実施した資産買い入れ等基金における残存2年以下の国債買い入れオペで、応札額が予定額を下回る札割れが初めて発生。18日の長期国債買い入れ(輪番オペ、残存1年以下)でも2006年2月22日以来の札割れが発生した。日銀は4月27日会合で同基金の買い入れ対象国債の残存期間を2年から3年に拡大しており、16日に実施した残存2-3年対象の買い入れオペには7倍の応札が集まった。 次の一手の本命は7月 岩下氏は「3年以下の国債買い入れが定着するにはまだ時間を要する。日銀はすぐに残存年限の長期化を進めることはないだろう」とみる。ただ、「今後、追加緩和を繰り返す(3カ月に1度ぐらいのペースを想定)過程で、残存年限の長期化を検討するとすれば、最初の関門は14年度の経済・物価見通しを示す10月の展望リポート時」と指摘。延長期間については「3年の次は4年が自然だろう」という。 東海東京証券の佐野一彦チーフストラテジストは「次の一手のタイミングは展望リポートの中間レビューが行われる7月が本命」と見る。しかし、「為替や株価、海外の情勢次第では、6月に前倒しの公算がある」としている。 更新日時: 2012/05/21 06:00 JST
[東京 21日 ロイター] 民主党の「円高デフレ対策特別チーム」座長代行の大塚耕平参議院議員は21日、ロイターのインタビューに応じ、デフレ脱却を実現していない以上、金融政策は十分ではないと述べ、強力な緩和継続を求めた。追加緩和の手段として、円高是正効果を持つ外債購入は「やった方が良い」と前向きな検討を促した。
欧州信用不安の再燃が新たなリスクとして浮上するなか、政府・日銀に求められるのはリスクを顕在化させない予防策とリスクが顕在化しそうになった時の迅速な対応だと強調。デフレ脱却実現に向けて「日銀は行動し続けることが必要」と指摘した。5月22日、23日の金融政策決定会合で、追加緩和に踏み切っても「不思議ではない」としたが、政策発動のタイミングは日銀が判断することだと語った。 インタビューの概要は以下の通り。 ──足元の景気認識とリスク要因について。 「1─3月GDPが年率4.1%と非常に良かった。足元の景気が回復傾向にあることは事実だ。政策効果が徐々に出始めている。しかし、欧州財政危機がどうなるかによって、日本の為替にも、金利にも株価にも影響を与える。それがリスク要因だ。政府・日銀はそのリスク要因をどれだけ顕在化させないような予防策を講じることができるか。リスクが顕在化しそうになった時の対処策をいかに迅速に行うことができるかが問われている局面だ」 ──欧州危機とはギリシャのユーロ圏からの離脱が念頭にあるのか。 「欧州危機が市場に波及するかどうかは、ギリシャがユーロから離脱するかどうかだけがトリガーではない。ほかにも政治・経済的ポイントがいくつかある。当面はフランスの地方選挙がすぐある。個人的に一番注目しているのは9月に予想されるオランダの総選挙だ。オランダは唯一ドイツに足並みをそろえて緊縮財政を支援している残された国。緊縮財政反対派がいたために先月総辞職をして、暫定選挙管理内閣で9月の総選挙に向かっている。総選挙でルッテ首相が負け、緊縮財政反対勢力が勝つと、EUのなかでドイツの味方がいなくなる」 「しかし、それ以前にあるギリシャ再選挙の結果いかんによっては、いくつかのリスク要因を考えておかなければならない。緊縮財政反対派が勢力を伸ばす勢いと見込まれており、予想通りの選挙結果になれば、ユーロ安・欧州金利上昇・欧州株価下落となる。そうなれば、円高となる一方で日本株もつれ安となる。ただ日本ではちょうどそのころ消費税関連法案の採決を迎える。それがうまくいかなければ、日本でも金利上昇になりかねない。株安・長期金利上昇は欧州と一緒だが、通貨については日本だけ円高と、自分たちが直接の原因でないのに、最もミゼラブルな状況に置かれるリスクがある」 ──ギリシャのユーロ離脱の可能性は。 「低いと思う。ギリシャ国民も、緊縮財政はいやだがユーロには残りたいと非常にアンビバレントな(矛盾する)ことを言っている。最大のポイントは、ユーロ圏、EUの経済的主役であるドイツの本音になるが、EUの統合やユーロの存在で最もメリットを被っているのはドイツだ。その本質が変わらない限り、ドイツの指導者としては、ギリシャの離脱を求めない。唯一リスクがあるとすれば、政治的要因。ドイツでも来年は総選挙が控えている。ドイツ国民が本質を理解しないまま、『なぜドイツがギリシャを助けるのか』的な世論が強くなると、メルケル首相も選挙のことを考えると世論に従わざるを得ないという形でギリシャに離脱を求めるような強い姿勢に出る可能性もある」 ──2月、4月の追加緩和の評価は。 「予防という観点からは、2月、3月の対応は非常に良かった。2月は、マーケットが事実上のインフレターゲットと受け止め、市場が予想した以上に日銀が大胆に政策スタンスを変えたと思った。日銀の通常の行動パターンであれば、大胆なことをした後の次の政策決定会合では、たとえ小玉であっても何もやらないであろうと思うところに、若干でも政策発動したことが効いた。市場の円高修正の地合いにも合致し、想定以上の効果が出た。欧州が不安定化している最中にそのリスクが日本に及ばないような予防的な対応として非常に評価できる」 「しかし、4月に入って、ギリシャの政情不安からユーロ安・円高傾向が出始め、株価も軟調になったが、4月10日の決定会合で金融政策が現状維持にとどまったことは、結果として、2月、3月の効果を帳消しにしてしまった。その結果、2回目の会合への市場の期待値を上げ、2回目の政策決定会合の対応を難しくしてしまった。2月、3月のプラスの動き。4月のマイナスの動き。いずれをとっても、金融政策は、内容もさることながら、タイミングと市場の受け止め方がいかに重要かということが再認識される結果だった。そういうことをもう一度腹に落としたうえで日銀には今後の対応を期待したい」 ──日銀の政策対応は不十分か。 「デフレ脱却を目標とし、現に脱却できていない以上、十分とは言えない。日銀は常に考え続け、行動し続けることが必要であって、もうできることはないということであれば、中央銀行としての存在価値はない」 ──次に政策発動するタイミングとしては、6月にもあり得る。 「6月もさることながら、22日─23日の決定会合で、何もやっていけないわけではないので、何かやっても不思議ではない。もちろん、判断は日銀がすること」 ──緩和の副作用も懸念されている。国債買い入れ拡充の結果、銀行券ルールが形骸化し、財政ファイナンスの領域に入りこんでいるとの懸念もある。 「副作用は常に懸念しなければならないが、本来の政策目的の達成と副作用の発現を両方気にしながら対応するのが金融政策だ。常に両にらみでなければならない。現にデフレ脱却が実現できていない以上、(今は)十分とは言い切れないが、デフレ脱却の顕著な傾向が見え始めたら、当然、副作用のほうをより気にしなければならない状況になる」 「ただ、銀行券ルールを超えると財政ファイナンスと思われるかもしれないというのは、日銀自身がそのようにコメントするからだ。銀行券ルールは、あくまで日銀の内部規定であって、それと経済学的な財政ファイナンスの懸念はなんの因果関係もない」 ──デフレ脱却の顕著な傾向とは、消費者物価上昇率1%の見通しがつく局面か。 「実際に、1%を越え始めたらだ」 ──緩和手段としての外債購入の是非について。 「(外債購入は)私もやった方がいいと思う。日銀のバランスシート政策に資する。同時に外貨通貨買いという円高政策にもなる。財務省は為替介入と同じ効果を持つので否定的な反応を示すだろうが、財務省も頭を柔軟に考えたほうが良い。通商交渉や通貨外交は基本的に各国とも自国にいかにメリットがあるかをベースに発言し要求していくものだ。通貨に関していえば、日本は一人負けをしている状況。しっかり自己主張した方がいい。東日本大震災からの復興や、日本経済全体の成長は、世界経済にとっても非常に重要であるということをもっと大きな声で主張し、過度な円高もデフレも一刻も早く脱却しなければならないと主張し、そのためにはやむを得ない手段だと言って、外債を堂々と買えばいい」 ──他の手段は。 「例えば準備預金制度に絡めて、実質マイナス金利政策みたいなことができなくもない。実質、窓口指導的効果を発揮する面がある」 「(買い入れ対象国債の年限拡大は)3年まで延ばしたばかりので、今すぐ必要だとは思わないが、選択肢としてあるかないかと言われれば、それは『あります』」 ──政府・日銀間の政策協定(アコード)の必要性について。 「2009年8月にアコードに言及した経緯から言えば、アコードの必要性は否定しない。しかし、現在の日銀法第4条で、政府と日銀の政策協調は法律的に求められている。しかも、去年から今年に入っての政府・日銀の動きは、『日銀法4条』からみて、以前に比べるとより適切に行われている。2009年8月当時に言及した意味でのアコードは、イメージしていないが、政府・日銀が何を目指していくのかより明確に市場や国民に対して明らかにしていく意味において、『新しい』アコードをやってもまずいということではない」 ──その延長線上で、日銀法改正も必要か。 「そこまで必要はない。十分、日銀法4条に趣旨は織り込まれている」 (ロイターニュース 吉川裕子 梶本哲史:編集 吉瀬邦彦) 2012年 05月 22日 01:54 JST
5月11日(ブルームバーグ):日本銀行は11日午後、緊急時に保有外貨資産を活用し、金融機関に対して外貨流動性の供給を実施する方針を明らかにした。
日銀が公表した「保有外貨資産の管理基本要領」によると、外貨資産の保有目的として、①国際金融協力②わが国金融機関に対する緊急時の外貨資金供給③成長基盤を強化するための資金供給-を明記。 緊急時の供給について「現在、わが国金融機関の外貨資金繰りに問題は生じていない」としながらも、「万一、外貨資金決済に支障が生じ、自助努力では対応できないケースにおいて、日銀がわが国金融システムの安定確保のため、緊急やむを得ないと判断する場合に、金融機関に対し外貨流動性の供給を実施することに備える」としている。 外貨資産の管理に当たっては「高度の安全性と流動性の確保を従来以上に重視することが適当と考えられる」と指摘。具体的には「海外中央銀行等への預け金、および高い流動性と信用力を持つ国債を主体とした外貨資産を保有することとし、当面は米欧主要国国債を中心とする」としている。日銀はまた、外貨資産の運用の一部を外部の業者に委託していたが、安全性と流動性の確保を念頭に取りやめる。 更新日時: 2012/05/11 14:38 JST
[東京 25日 ロイター] 日銀は27日に開く金融政策決定会合で、デフレ脱却に向けた動きを加速させるため、追加の金融緩和を実施する。長期国債を中心に資産買入基金を5─10兆円増額し、基金の残高目標を70─75兆円に拡大する公算が大きい。
日銀は2月、消費者物価指数の前年比上昇率について当面1%を目指す事実上のインフレ目標を導入しており、緩やかな上昇基調にある物価の流れを追加緩和で後押しする。2012年末としている基金の買い入れ期限を増額規模に応じて最大で半年間延長する見込みだ。 今回の会合で日銀は、今後2年間の経済・物価見通しを示す「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)を公表する。その中で2013年度までの消費者物価指数(除く生鮮、CPI)の見通しを示す。12年度は今年1月に示した前年度比プラス0.1%から0.3ポイント程度上方修正する公算が大きいが、13年度は同プラス0.5%から小幅上昇のプラス0.6%程度にとどまる公算が大きく、プラス1%には届かない見込み。ただ、物価は2009年以降緩やかに上昇基調にあり、欧州債務問題が金融システム不安を招く懸念が足元で後退し、国内では東日本大震災からの復興需要が顕在化するなど前向きな動きが見え始める中で、追加の金融緩和で経済・物価を後押しする。 会合直前の24─25日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、今後の追加緩和策を示唆するメッセージで市場が大きく変動する可能性があり、日銀は市場動向をギリギリまで見極めて増額規模を判断する。基金増額に伴い、残高目標を確実に達成するため、買い入れる長期国債の残存期間を3年以下に1年延長する議論も浮上している。 展望リポートでは、「中長期的な物価安定の目途」の導入を踏まえ、デフレ脱却に向けた日銀の強い決意をあらためて示すとともに、成長力の強化に向けた官民の努力の必要性も指摘する見通し。日本経済については、新興国を中心とした世界経済の成長の高まりや、震災の復興需要の強まりによって2012年度前半にも「緩やかな回復経路に復していく」との成長シナリオを維持する。一方、先行きリスクとして、欧州債務問題が今後の世界経済に与える影響や、イラン情勢など地政学リスクが根強い国際商品市況、原子力発電所の全停止が見込まれる中での電力需給の問題などを指摘する見込みだ。2012年度、2013年度の実質国内総生産(GDP)見通しは、国際通貨基金(IMF)が17日に世界経済見通しを上方修正したことなどもあり、小幅の改善となる可能性があるが、大きな変更にはならないとみられている。 (ロイターニュース 伊藤純夫 竹本能文;編集 石田仁志) 2012年 04月 25日 02:53 JST
[ワシントン/東京 21日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は21日、訪問中のワシントンでフランス銀行主催のパネルディスカッションの参加し、国債への信認が低下することによる金融システム不安を抑えるため中央銀行が際限のない国債買い入れなどを行えば「制御不能なインフレを招く」と警告、中銀の流動性供給で時間を買える間に財政改革を進める重要性を強調した。
白川総裁は、欧州金融市場に小康状態をもたらした欧州中央銀行による長期資金供給オペ(LTRO)は、「あくまで『時間を買う』政策に過ぎない」と指摘。市場が落ち着き、かえって財政への危機意識が薄れ、財政赤字拡大から金融システム不安が再燃すれば、「中央銀行が国債担保の流動性供給、あるいは国債買い入れを通じて、最終的に際限のない流動性供給に追い込まれる可能性がある」と警告。「膨大な通貨供給の帰結は、歴史の教えにしたがえば制御不能なインフレ」と言い切った。 日本については、「人々が将来の財政状況への不安から支出を抑制し、そのことが低成長と緩やかなデフレの一因になっていると考えられる」と指摘した。 総裁はフランス銀行の「フィナンシャル・スタビリティ・レビュー4月号」にも寄稿し、日本で低金利が続いている背景として、「国債利回りが低位安定的に推移すると、その事実自体が国債の安全性評価をさらに高めてその保有動機を強めるように作用する」ためと説明。 しかし、政府が「自らの支払い能力を超えて借金を重ねることはできない以上、投資家が信用リスクを意識し始める臨界点がどこかに存在する」と警告。投資家が他の投資家が国債を売却すると予想することが利回りを押し上げる「自己実現的なプロセスがひとたび作動すると、『市場取り付け』に至ってしまう可能性がある」と述べ、そのような「ソブリン危機は、前触れなしに顕在化する可能性がある」と指摘した。 2012年 04月 22日 13:05 JST
日銀は20日、デフレからの脱却に向けた追加金融緩和の検討に入った。27日に開く金融政策決定会合で議論する。国債などの資産を買い入れるための基金を現在の65兆円から5兆~10兆円積み増す案が軸となる見通しだ。基金で購入する国債の対象を拡大することも検討するとみられる。
日銀は2月に消費者物価の1%上昇を目指す事実上のインフレ目標を導入した。日銀がまとめた「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、平成24年度が0・1%上昇、25年度は0・5%上昇を予想している。 27日の会合ではリポートを改定し、予想を上方修正する方向だが、修正は小幅にとどまり、目標の1%上昇は下回ったままとなる見込みだ。このため、日銀内では、デフレ脱却に取り組む強い姿勢を示す上で、追加緩和を検討する必要があるとの意見が強まった。 緩和の選択肢としては、これまでと同様に基金を増額するほか、買い入れる国債の償還までの残存期間を現行の「2年以下」から「5年以下」に広げる案も浮上している。期間の長い国債の利回りを低下させることで、連動する銀行の貸出金利を一段と低下させるのが狙いだ。期間拡大をめぐっては、古川元久経済財政担当相が20日の会見で「残存期間のより長い国債の買い入れもひとつの考え方としてあり得る」と述べ、日銀に検討を促している。 白川方明総裁は10日の決定会合後の会見で、27日の会合では物価の見通しを詳細に点検する考えを示していた。さらに18日のニューヨークでの講演で、「(目標の)実現に向け、強力な金融緩和を推進する」と述べていた。 2012.4.21 01:12
日本銀行の白川方明(まさあき)総裁は16日、都内で開かれた信託協会の会合で講演した。
物価動向について「2009年夏をボトム(底)に(物価の)下落幅は着実に縮小の方向に向かっている」との認識を示した。 総裁は、「日本経済がデフレから脱却することが極めて重要な課題だ」と強調した。その上で、「デフレからの脱却のために日銀は最大限の努力をしている」と理解を求めた。 日銀は今年2月、消費者物価の前年比上昇率について、当面1%を目指すとした「物価安定のめど」を導入した。総裁はこうした金融政策の取り組みに加え、「(日本経済の)成長力強化の努力が不可欠だ」と指摘した。 日本経済の先行きについては、東日本大震災からの復興需要の本格化や海外経済の持ち直しに伴い、「緩やかな回復経路に復していく」との見通しを示した。 (2012年4月16日19時48分 読売新聞) < 前のページ次のページ >
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