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野田佳彦首相が後期高齢者医療制度見直し法案の今国会提出見送りに傾いたことを受け、長妻昭元厚生労働相らが反発し、過激なまでに制度廃止を迫る新抜本改革案をまとめた。消費税増税に向け、自民、公明両党にしゃにむにすり寄る首相への民主党内の不信感は日に日に高まっている。
長妻氏らがまとめた新抜本改革案は、平成27年度に現行制度を完全廃止し、75歳以上の大半を都道府県の国民健康保険に移行させる内容。制度導入時には1兆円程度の国費負担が生じる可能性もある。 これほど原点回帰したのは、長妻氏らが制度廃止の持論を押し殺し、名称を「高齢者医療制度」に変更する程度で現行制度をほぼ維持する妥協案を取りまとめた直後に、首相が見直し案の提出見送りを示唆したからだ。「与野党双方の顔が立つ見直し案をせっかくまとめたのに法案提出さえ見送るとはどういうことだ」という怒りの意思表示だといえる。 ただ、妥協案さえも全国知事会などの理解は得られておらず、このまま国会に提出すれば地方自治体の反発を受け、大混乱に陥ることは間違いない。自民、公明両党は一体改革への協力の前提として見直し法案撤回を求めており、首相にはもはや提出見送りしか選択肢はない。 2012.5.26 00:03
上場企業に新会計基準
2012/5/9 2:00日本経済新聞 電子版 年金の積み立て不足を貸借対照表(バランスシート)に全額反映させる上場企業の新しい会計基準が、2014年3月期の連結決算から適用される見通しとなった。多額の積み立て不足を抱える企業の中には自己資本比率が低下するところもある。新基準を機に、運用や給付の見直しなど年金財政の健全化に動く企業も出てきそうだ。
AIJ投資顧問の年金資産消失問題を検討する民主党の作業部会が、厚生年金基金制度の廃止を視野に検討していることが16日、分かった。近く中間報告をまとめ、政府に報告する。廃止の年限は明記せず、中長期的な目標にとどめる方向だ。
国の厚生年金の一部を運用する「代行部分」に必要な積立金さえ確保できていない基金が約4割に上るなど財政状況が悪化しており、現状の制度を存続させるのは難しいとの認識がある。 ただ、代行部分に現実に生じている損失をどのように穴埋めするかなど課題も多い。(共同) 2012年4月16日 22時08分
要件緩和、現役へのしわ寄せ防ぐ
2012/4/7 2:05 厚生労働省は退職した元会社員(OB)が受け取っている企業年金の減額を認める基準の緩和を検討する。現在は受給者の「3分の2以上」の同意が必要だが、これを「半数以上」に下げる案が軸。中小企業に多い厚生年金基金の解散基準も緩める方向だ。企業年金の財務が悪化した場合に受給者にも痛みを求め、しわ寄せが現役会社員に集中するのを防ぐ。 厚労省は6日、AIJ投資顧問による年金消失問題などを話し合う対策本部を開いた。終了後の記者会見で辻泰弘副大臣は「企業年金の財政問題への対応として、減額基準や解散基準の緩和などを有識者会議で議論したい」と述べた。有識者会議は来週開き、6月までに結論を出す。 厚労省が想定するのは企業年金と公的年金の一部を一体運用している厚年基金の見直しだが、給付減額の基準を変えれば、主に大企業の年金である確定給付企業年金にも同じ基準を適用する見込みだ。厚年基金も確定給付企業年金も将来の年金額を加入者に約束する企業年金制度。厚労省はすでに受給しているOBへの給付減額には厳しいルールを設けてきた。 企業はOBへの給付減額は3分の2以上の同意を得たうえで、厚労省から認可を得る必要がある。減額が認められるのは、企業の経営が著しく悪化した場合や現役会社員の掛け金(保険料)が著しく上がってしまう場合に限られ、それも厚労省の判断に左右される。 OBへの給付減額が難しいため、企業は自社の年金の財務が悪化すると、現役社員の将来の年金水準だけ下げるか、現役社員が負担する掛け金を増やすことで、しのいできた。賃金が伸び悩むなか、掛け金の引き上げは限界との声が企業側から出ている。民主党の一部にもOB減額は必要だという意見があり、厚労省も減額基準の緩和を検討することにした。 OB減額をめぐっては、2006年にNTTが受給者の85%の同意を得たうえで、厚労省に減額を申請したが却下された。不服としてNTTは政府を訴えたが、裁判でも年金減額が必要なほどNTTの経営は悪化していないとし、減額は認められなかった。 厚労省内には減額基準の緩和には慎重な意見も多い。有識者会議には受給者の保護を重視する労働組合の団体も参加しており、6月までに基準緩和が実現するかは不透明な面もある。 6日の対策本部では、厚生年金基金の資産運用規制の強化策も有識者会議で検討することを確認した。有識者会議のメンバーには、企業年金に詳しい山口修横浜国大教授などの学識者、労使の代表者、厚年基金の常務理事など13人が参加する。
政府・民主党は5日、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度に関し、10年12月にまとめた制度廃止案を白紙撤回する方針を固めた。加入者の大半を市町村の国民健康保険(国保)に移し、財政運営を都道府県に委ねる骨格部分が全国知事会の理解を得られないためだ。厚生労働省は知事会などと協議する場を設け、新たな案を作る。税と社会保障一体改革大綱に盛り込んだ、今国会への「後期医療廃止法案の提出」は断念し、現行制度の修正案提出を検討する。
民主党政権の発足を受け、厚労省は有識者による高齢者医療制度改革会議を設置、同会議は10年12月、後期医療を廃止するとしたうえで(1)75歳以上の約1400万人のうち、約200万人の勤め人は勤務先の健康保険に、残る1200万人は国保に移行(2)75歳以上の国保財政は都道府県が運営(3)廃止5年後に国保全体の財政運営を都道府県に移管−−との改革案をまとめた。 2012年04月06日 02時47分
厚生労働省は30日、4月に改定される介護保険(65歳以上)と後期高齢者医療制度(75歳以上)の都道府県別の平均保険料を発表した。いずれも大半の地域で現行水準を上回る。
2012~14年度の介護保険料は全国平均で月4972円。今より812円増え、全都道府県で値上げになる。ただ、東日本大震災の被災地などでは、保険料が未定の自治体が一部ある。また、12~13年度の後期高齢者医療制度の保険料は43都道府県で引き上げられ、全国平均は月5561円に。今より312円増となる見込みだ。 2012年3月31日0時1分
厚労省調査
2012/3/28 17:45 (2012/3/28 21:11更新) 厚生労働省は28日、全体の3分の2にあたる366の厚生年金基金に、旧社会保険庁(現日本年金機構)OBら国家公務員が役員として天下りしていたと発表した。天下りした国家公務員OBの総数は721人だった。また、厚年基金で運用を担当する役職員の9割が資産運用業務の経験がないこともわかった。 厚労省はAIJ投資顧問による年金消失問題を受けて省内に対策本部を立ち上げ、厚年基金の天下りや資産運用体制の実態調査を進めていた。調査は3月1日時点で、全国にある581基金が対象。回答は579基金だった。 長妻昭元厚労相が2010年9月に、役員任期が切れる際は公募するように厚年基金に要請していたが、公募を実施したのは37基金にとどまった。天下り役員を減らすために、小宮山洋子厚労相は30日付で公募を徹底するように各基金に改めて要請する。 調査では厚年基金の脆弱な資産運用体制も明らかになった。運用担当役職員のうち、証券アナリストやファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ人は2%で、9割は資産運用業務の経験がなかった。天下りした国家公務員などのOB、402人が基金の資産運用を担当していた。 運用機関の選定では、運用実績を重視とした基金が4割と最も多かった。運用プロセスやリスク管理の方法を重視する基金は1~2割程度にとどまり、高い利回りをうたう運用機関に飛びつきやすい傾向がうかがえる。 厚労省は調査結果を踏まえ、4月に有識者会議を立ち上げ、厚年基金の資産運用体制の強化策を話し合う。厚年基金の財政改善策も検討するが、記者会見した辻泰弘副大臣は、「厚年基金の損失を厚生年金保険料や国費で穴埋めすることは不適切だ」と強調した。
証券監視委
2012/3/20 2:00 AIJ投資顧問による年金消失問題で、AIJが運用していた年金資産のうち約10億円が、同社の営業を担当していたアイティーエム証券(東京・中央)に出資金名目で流れていたことが19日、関係者の話で分かった。証券取引等監視委員会は同証券についても金融商品取引法違反(契約に関する偽計)容疑で、AIJとともに近く強制調査する方針を固めた。 預かり資産から拠出された出資金の一部は同証券の株取引などの損失穴埋めに充てられた疑いが強く、監視委も一連の経緯を把握しているという。 関係者の話によると、アイティーエム証券は2002~03年ごろ、株取引の失敗などで数億円の損失を計上。資金繰り改善のため04年までに、AIJを引受先とする約10億円の第三者割当増資を数回に分けて実施した。 AIJは英領ケイマン諸島に登記した私募投資信託などを通じて同証券へ出資したが、原資は投資一任契約を結んでいた各企業年金基金からの預かり資産の一部などを充当。同証券は払い込まれた約10億円のうち数億円を損失穴埋めに使った疑いがあるという。 AIJグループの傘下となった同証券は03年5月ごろから、各年金基金への営業活動を始めるとともに、契約時の販売手数料などを受領。各年金基金が運用資金を預けていた国内の信託銀行に、運用実績を報告するなどの役割も担うようになったという。 監視委は、約10億円の原資について同証券が顧客からの預かり資産であると認識しながら自社の損失穴埋めに充てた疑いがあるほか、AIJと一体となって勧誘を繰り返していたとみている。 これまでの監視委の調べによると、AIJが保有する資産は約240億円で、このうち返還可能な資産は約60億円とされる。AIJが第三者割当増資の際に引き受けた約10億円の株券は、残り約200億円の資産の一部を占めるが、未上場である同証券株は時価の算定が難しいため換金は困難とみられる。
厚労省検討 外食・流通の負担軽減、大企業には重く
2012/3/19 2:03 パート労働者への社会保険の適用拡大をめぐって、厚生労働省は高齢者医療費の拠出金などについて負担軽減策の導入を検討する。パートが多い外食や流通業などが対象で、拠出金の負担増の大半を健康保険組合などの加入者全員で肩代わりする枠組み。大企業健保の負担が相対的に増えるのは確実とみられ、反発が広がりそうだ。 政府・民主党は社会保障と税の一体改革で、45万人のパートを企業健保や厚生年金に加入させることを決めた。パートの加入で高齢者医療の拠出金や介護納付金が膨らみ、外食や流通業の健保では医療負担が大幅に増える。このため、厚労省は2016年4月の社会保険の適用拡大に合わせて軽減策を導入する。3月末に関連法案を今国会に提出する。 拠出金などは各健保が加入者数に応じて負担する仕組み。厚労省の検討案では、月収が9万8000円以下のパートらについては負担を1~2割にとどめる。軽減された分は大企業の健保や中小企業の協会けんぽ、公務員の共済組合の加入者が肩代わりする。 大企業の健保の加入者は約3000万人で、計算上は1人当たり年1000円程度の負担増が生じる。パートへの適用拡大で会社員の妻が健保から抜けるケースも想定されるが、大企業を中心に負担を迫られる健保の方が多いとみられる。 民主党は厚労省案の大枠を了承済み。厚労省は水面下で経団連や健康保険組合連合会への説明に入っている。これらの団体は厚労省案に反発しているが、厚労省は予定通りに3月末に法案を提出する構えだ。
AIJ投資顧問の年金消失問題を受け、政府・民主党は16日、厚生年金基金の公的年金部分の積み立て不足について、厚生年金加入者全体の保険料で補填(ほてん)する検討に入った。同社に委託している同基金は一つを除き、中小の同業者らでつくる「総合型」。加入企業の連鎖倒産が懸念され、救済措置が必要と判断した。前提として基金側の自助努力を求めるほか、救済対象範囲を慎重に検討する意向だが、当該基金とは無関係のサラリーマンらの反発は必至で、導入が難航することも予想される。
厚年基金は国が運営する厚生年金の一部も国に代わって運用、給付している。加入者は厚生年金保険料の一部も厚年基金に納める。基金はその保険料も含めて運用する仕組みで、好景気のころは国より高い年金を支払うことができた。それが株価低迷、超低金利時代を迎え、厚生年金の給付に必要な資金さえ確保できない「代行割れ」の基金が続出。そこで大企業などは代行部分を国に返し、別の制度に移行を終えた。 ただ、それには国から借りていた厚生年金の資金を返す必要があり、財政難の基金には困難だ。総合型基金では構成企業の1社が負担に耐えられずに倒産すると、残る加入社が分担して責任を負わねばならず、連鎖倒産につながりかねない。慎重論もあるが、政府・民主党内では「先送りはよくない」(民主党政務三役経験者)との声が大勢。「保険料で運営している厚生年金の問題に税を投入すべきではない」(厚生労働省幹部)として、財源は全額厚生年金の保険料とする意向だ。 厚労省によると、10年度末時点で全厚年基金595基金中、213基金は代行割れし、不足額は総額6000億円超。同省は16日の参院予算委員会で、AIJに委託していた資金がすべて消失した場合、委託していた総合型基金(73基金)のうち、51基金が代行割れとなること、不足額は2134億円に上り、穴埋めには加入者1人当たり64万円が必要、とのデータを説明した。【鈴木直、石川隆宣】 【ことば】厚生年金の代行 民間サラリーマンの公的年金制度は定額の基礎年金の上に、支払った保険料によって給付額の決まる厚生年金が乗った「2階建て」になっている。さらに給付を増やすため上乗せされる「3階建て」部分が厚生年金基金などの企業年金。厚年基金は国が運営する2階部分の厚生年金保険料の一部を国に代わって徴収し、運用・給付を行わなければならない。これを「代行」と呼び、運用環境の良い時代は給付を増やせるメリットがあったが、景気低迷で積み立て不足の生じる「代行割れ」が厚年基金の足かせとなっている。 毎日新聞 2012年3月17日 2時30分(最終更新 3月17日 2時39分) < 前のページ次のページ >
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